Japanese
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特集 症状からみた汎用医薬品の副作用
発熱
Fever
高橋 隆一
1
Ryuichi Takahashi
1
1国立東京第二病院内科
pp.477-478
発行日 1992年6月15日
Published Date 1992/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900452
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・医薬品の副作用として発熱を唯一または主たる症状とした場合に薬剤起因性の発熱(drug fever,以下DF)という1).
・DFを示す医薬品は極めて多い.それ故,原因不明の発熱で医薬品を使用している場合には,支障がなければ診断が確定するまで使用医薬品をすべて中止して,熱型をみながら検査を進めることが診断上重要である.中止して2~3日以内に下熱すればDFと考えてよいであろう.
・時には発熱を伴う重篤な医薬品の副作用,例えば無顆粒球症,悪性症候群(→1),Stevens-Johnson症候群(→2)およびLyell症候群→3)などの重篤な皮膚疾患およびSLEなどの初発症状としての発熱であることもあるので,安易にDFと診断せず,これらの疾患も一応頭に入れて注意深く診察,検査することが必要である.
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