Clinical Training 基本的臨床能力を見直す
尿検査・検便
畑 直成
1
Naoshige Hata
1
1畑内科クリニック
pp.170-171
発行日 1992年2月15日
Published Date 1992/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900359
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尿検査で注意すること
Q 蓄尿するとき防腐剤は必要ですか?
A 尿には体内外の種々の物質が含まれており,採取後の変化はすぐにあらわれます.このため尿は変性しやすいので防腐の必要があります.防腐の手段は検査の目的によって違うので,入院患者の尿を蓄尿するとき検査にあった防腐方法を指示しなければなりません.蛋白,糖,クレアチニン,アンモニア,ステロイド代謝産物を測定するときは,トルエンまたは,キシロールを2~3ml/24時間尿加えます.カテコールアミン,VMA,Ca (アルカリ尿ではリン酸Caの沈澱が生じる),P(アルカリ尿ではリン酸塩が生じる),17―KS,コーチゾールなどは濃塩酸を10ml/24時間尿加えます.ポルフィリンなどはNa2CO3を5g/24時間尿加えます.もちろん測定する前に沈澱が残らないように攪拌します.
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