Japanese
English
特集 腰痛を見分ける
間欠性跛行を伴う腰痛―腰部脊柱管狭窄症
Intermittent Claudication
久保田 政臣
1
Masaomi Kubota
1
1社会保険広島市民病院整形外科
pp.662-664
発行日 1991年10月15日
Published Date 1991/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900209
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
ポイント
・腰部脊柱管狭窄症(→1)の最も特徴的な症状は間欠性跛行である.
・間欠性跛行には,このほかに動脈性跛行と脊髄性跛行がある.
・歩行不能となる主たる症状は,腰部脊柱管狭窄症では異常知覚ないし疼痛で,動脈性間欠跛行は阻血性の疼痛,脊髄性では脱力である.
・腰部脊柱管狭窄症による間欠跛行は,坐りこんだり腰を下ろしたりすることで速やかに回復する.動脈性や脊髄性では姿勢に無関係である.
・腰部脊柱管狭窄症は,愁訴の強いわりには神経学的所見に特徴的なものはない.せいぜいアキレス腱反射の低下ないしは消失,下肢の知覚障害などである.他の間欠跛行との鑑別をするうえで重要な理学的所見は,神経学的所見の把握とくに錐体路徴候の有無と足背動脈の触知である.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.