Japanese
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特集 失神とその前兆
血管迷走神経反射性失神
Vasovagal syncope
北野 邦孝
1
Kunitaka Kitano
1
1松戸市立病院神経内科
pp.368-370
発行日 1991年7月15日
Published Date 1991/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900111
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ポイント
・血管迷走神経反射性失神は著しい疼痛や強い不安,精神的ショックを誘因として生じる血圧低下,全般性脳血流不全による,一過性ですみやかに回復する意識消失発作である.
・失神発作には血管迷走神経反射性失神のほかに起立性低血圧性失神,排尿失神,排便失神,咳嗽失神など種々の形が知られているが,発作前後の様子に関する詳しい問診で,その原因・病態の推定は容易であり,予後も良好である.器質的心疾患,不整脈などによる失神発作は予後不良の場合があるので専門的な精密検査を要する.
・急性の意識障害の鑑別診断として,てんかん発作,低血糖発作,ヒステリー発作などが挙げられる.
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