Japanese
English
特集 ‘息苦しさ’への対応
肺うっ血
Diagnosis and treatment of pulmonary edema
西山 信一郎
1
Shinichiro Nishiyama
1
1虎の門病院循環器センター
pp.32-33
発行日 1991年4月15日
Published Date 1991/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900009
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
ポイント
●肺うっ血は左心不全により左室拡張末期圧の上昇によって生じる.
●肺うっ血の自覚症状で最も多いのは息切れ,次いで呼吸困難,咳,痰,全身倦怠感,浮腫,嘔気,嘔吐である.
●軽症ないし初期の肺うっ血は,易疲労感,咳などを訴え上気道感染との鑑別が必要.
●心臓喘息は肺うっ血のなかでも特異な病態であるが気管支喘息との鑑別が難しい.
●肺うっ血では基礎心疾患の所見に注意すること.特にIII音の聴取は重要である.
●肺うっ血の診断には胸部X線が有用.確定にはSwan-Ganzカテーテルによる肺動脈楔入圧の上昇の確認が必要である.
●急性肺水腫の初期治療には,ニトログリセリン舌下と塩酸モルヒネの静注が有効.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.