特集 総合診療医のための結核診療Update
【結核診療のピットフォール】
喉頭・気管結核
久 育男
1
1京都府立医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室
キーワード:
喉頭所見
,
鑑別診断
,
原発性喉頭結核
,
治療
Keyword:
喉頭所見
,
鑑別診断
,
原発性喉頭結核
,
治療
pp.1116-1117
発行日 2014年12月15日
Published Date 2014/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414200108
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
Case
症例:42歳,男性.
現病歴:嗄声により近医耳鼻咽喉科を受診,局所処置を受けていたが改善せず,発症2カ月頃,前医総合病院耳鼻咽喉科を紹介受診した.その際,喉頭の腫瘤性病変を指摘され,局所麻酔下に生検を受けた.喉頭結核が疑われたため,10日後に当科紹介受診となった.
診断:初診時,左仮声帯を中心に潰瘍を伴う腫瘤性病変を認めた.声帯運動は正常であった.胸部単純X線写真で右肺に空洞形成を認め,喀痰塗抹はガフキー2号,病理組織像でびらんと壊死を伴い,周囲にLanghans巨細胞,類上皮細胞を認めた.Ziehl-Neelsen染色では結核菌は認めなかった.
経過:喉頭結核,肺結核の診断のもと,専門病院に転院し,加療を受けた.治療開始約1カ月で腫瘤は縮小し,粘膜は正常化した.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.