診断のポイント
粟粒結核
鈴木 弘造
1
1東京歯科大市川病院・内科
pp.1075-1076
発行日 1968年9月10日
Published Date 1968/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202361
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病理発生学的にみると
粟粒結核症は周知のように結核菌の血行性播種によって惹起される疾病であり,成人の罹患率は低いといわれているが,青年期,壮年期においても時に遭遇する機会のある疾患である.臨床的に本症の大多数を占める急性型は,著明な発熱を中心とする臨床症状を呈するとともに,特異な胸部X線像を示すものであり,その診断は容易なものと考えられがちであるが,多忙な実地医家にとっては,胸部X線検査を怠った場合には本症をほかの急性感染症と誤診したり,あるいは早期にその診断を確定することが困難な場合のあることが想像される.
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