特集 総合診療医のための結核診療Update
【結核へのアプローチ】
ガフキー陽性,その後,主治医はどのように行動すべきか?
保阪 由美子
1
1東京慈恵会医科大学感染制御部
キーワード:
結核
,
陰圧個室
,
N95マスク対応
,
感染症法
Keyword:
結核
,
陰圧個室
,
N95マスク対応
,
感染症法
pp.1092-1096
発行日 2014年12月15日
Published Date 2014/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414200103
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Case
不明熱が続き,精査で胃液からガフキー(Gaffky)4号が検出された1例
患者:77歳,男性.
家族歴:家族内で結核発症者は認めず.
現病歴:200X年にぶどう膜炎を指摘され,プレドニゾロン(PSL)内服前に肋膜既往より行ったQuantiFERONⓇ検査(QFT)が陽性,かつ前医での胸部CTは異常なかったため,呼吸器内科よりイソニアジド(INH)の予防内服を勧められるも処方されず.200X+3年に胆石胆囊炎の加療後Clostridium difficileによる腸炎を発症.バンコマイシン(VCM)内服で改善するも再発し,VCM漸減療法で症状改善後も発熱を繰り返し,精査を勧めたが本人拒否.尿路感染症疑いにて加療後も発熱が持続するため,本人を説得して胸部CT(図1)を施行.左肺に新たな浸潤影を認め,胃液検査を施行.ガフキー4号と判明し,遺伝子検査で結核と診断され,結核指定病院へ転院となる.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.