特集 臨床医のための産業医マニュアル
【現場に応じた産業医の1日】
早期介入
福本 正勝
1,2
1社会福祉法人長岡福祉協会首都圏事業部
2介護老人保健施設 新橋ばらの園(福祉プラザさくら川)
キーワード:
過重労働
,
面談
,
人事労務担当者との連携
,
早期発見
Keyword:
過重労働
,
面談
,
人事労務担当者との連携
,
早期発見
pp.810-813
発行日 2014年9月15日
Published Date 2014/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103333
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
背景
企業における残業の増加は,“過労死”という言葉が社会でも使用されるようになった2000年頃から大きな課題として注目されてきた.残業時間が月45時間以上になると,脳血管疾患,心疾患発症の可能性が高くなることを示し,企業に対して管理の必要性を説いている.精神面に対する影響も同様に,残業時間が多くなると大きくなることは自明である.また,労働基準法改正により,2010年4月から,残業時間60時間以上の場合,通常の残業時間の2倍,つまり時間当たり1.5倍の賃金の支払いを命じている.
このような背景から考えると,労働者の残業時間,つまり超過勤務が月100時間を超える場合は多くないように思われるが,実際にはどうであろうか.企業の中には常態化しているところもあり,社員全体の平均残業時間が150時間を超えていた事例もある.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.