特集 「それは古い!」と言われない 診療スタンダードUp to date
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pp.536-537
発行日 2014年6月15日
Published Date 2014/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103243
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Q1:インスリン治療やGLP-1アナログなどの注射薬は,いつから必要か.
A1:経口薬を3種類用いても十分な血糖低下が得られなくなると,インスリン治療導入を考えたほうがよい.また,インスリン分泌能の指標も目安となる.朝食後2時間の血中Cペプチド値が2.0未満であったり,CPR indexが0.8未満であったりする場合には,インスリン治療のほうが血糖値をコントロールしやすいとされている.
また,GLP-1アナログは,血糖依存性のインスリン分泌促進,グルカゴン分泌抑制,食欲抑制,胃からの食物排泄遅延などの作用で血糖低下と体重減少が期待できる.比較的若年で高用量のビグアナイド薬やチアゾリジン薬を中心にしても血糖コントロールのうまくいかない肥満患者がよい適応となる.ただし,インスリンの代わりにはならないので,内因性のインスリン分泌が高度に低下している場合にはケトアシドーシスをきたし,死亡例も報告されているので注意が必要である.
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