特集 帰してはいけない「こども」を見逃さないために
【各症状へのアプローチ】
腹痛
小松 充孝
1
1賛育会病院小児科
キーワード:
腸重積症
,
急性虫垂炎
,
腹腔内臓器以外からの腹痛
Keyword:
腸重積症
,
急性虫垂炎
,
腹腔内臓器以外からの腹痛
pp.325-328
発行日 2014年4月15日
Published Date 2014/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103174
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Case
急性胃腸炎と診断された腸重積の1例
患者:1歳4カ月,男児.
家族歴:父・母・患児の3人家族であり,胃腸炎症状を認めず.
集団保育歴:保育園や児童館へ通園していない.
現病歴:日中から突然の嘔吐,不機嫌が出現したため近医を受診,急性胃腸炎と診断された.その後も嘔吐を繰り返し不機嫌そうに泣き続けたため,夜間救急外来を受診.脈拍数150回/分,呼吸数38回/分,体温37.7℃,血圧82/45mmHg.患児は母親に抱かれ入眠していた.身体診察上,腹部に腫瘤を触れることはなかったが,院内にて経過観察中,15分おきに顔色不良になりながら不機嫌そうに啼泣していたため腹部超音波検査を施行.右上腹部にtarget signを認め,腸重積症と診断.高圧浣腸を用いた透視下整復術によって,重積部位の解除を確認,経過観察目的に入院となった.
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