Japanese
English
臨床研究
急性虫垂炎手術例のsurgical site infection(SSI)と細菌学的検討
Surgical site infection and bacterial assessment following acute appendicitis
梅邑 明子
1
,
郷右近 祐司
1
,
遠藤 義洋
1
,
梅邑 晃
1
,
北村 道彦
3
,
中島 佳子
2
Akiko UMEMURA
1
1岩手県立胆沢病院外科
2岩手県立胆沢病院検査科
3岩手県立中部病院外科
キーワード:
急性虫垂炎
,
創感染
,
抗菌薬
,
起因菌
,
surgical site infection
Keyword:
急性虫垂炎
,
創感染
,
抗菌薬
,
起因菌
,
surgical site infection
pp.709-714
発行日 2010年5月20日
Published Date 2010/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103066
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要旨:急性虫垂炎術後のsurgical site infection(SSI)発生とその起因菌について検討した.過去8年間の急性虫垂炎手術例261例を対象に,年齢,炎症の程度,術式・手術時間,抗菌薬投与日数,術中腹水培養につきSSIの有無別に比較した.SSIは21例(8.0%)に発生し,発生率は16~39歳で低く,穿孔性で高かった.SSI発生群は高齢かつ高度炎症例が多かった.手術時間はSSI発生群で長く,抗菌薬はほとんどの症例でcefmetazoleを使用し,投与日数に差はなかった.腹水培養の培養陽性率,検出菌株数,複数菌感染率,嫌気性菌感染率,上位検出菌種に差はなかった.SSI発生率の高い穿孔性症例に対しては複数抗菌薬を併用することが必要と考えられる.
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