Japanese
English
臨床報告
急性虫垂炎を契機に発見された虫垂カルチノイド腫瘍の1例
Carcinoid tumor of the appendix discovered at the onset of acute appendicitis:a case report
藤原 玄
1
,
佐藤 文哉
1
,
長坂 暢
2
,
橋本 瑞生
1
,
水谷 哲之
1
,
坂口 憲史
1
Hajime FUJIWARA
1
1中部労災病院外科
2中部労災病院病理診断科
キーワード:
急性虫垂炎
,
虫垂カルチノイド腫瘍
,
病理組織検査
Keyword:
急性虫垂炎
,
虫垂カルチノイド腫瘍
,
病理組織検査
pp.1149-1152
発行日 2016年9月20日
Published Date 2016/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211303
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要旨
症例は50歳,男性.腹痛を主訴に当院を受診した.身体所見,血液・画像検査より急性虫垂炎と診断し,虫垂切除術を施行した.切除した虫垂は肉眼的には蜂窩織炎性虫垂炎であり,腫瘍性病変は認めなかった.しかし,病理組織検査で粘膜下に5×2 mm大の結節を認め,虫垂カルチノイド腫瘍と診断した.当院にて過去10年に急性虫垂炎と術前診断し虫垂切除を施行した症例のうち,肉眼的に虫垂炎以外の所見を認めず,術後病理組織検査を施行した320例について検討した.その約3%に腫瘍を認めた.肉眼的に虫垂炎と診断しても病理組織検査を行うことが望ましいと考えた.
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