What's your diagnosis?[132]
アヴェノミクス
金森 真紀
1
,
久保 武志
1
,
酒見 英太
1
1洛和会音羽病院総合診療科
pp.1014-1017
発行日 2013年12月15日
Published Date 2013/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103051
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
病歴
患者:34歳,男性.
主訴:乾性咳嗽,微熱.
現病歴:生来健康.来院3カ月前より乾性咳嗽と37.5℃程度の発熱が毎日夕方に出るようになり,A診療所→B病院→C大学病院と紹介され,胸部X線写真は正常と言われ,主にキノロン系の抗生物質や気管支拡張薬などが試されたが,効果を認めなかった.
来院1カ月前から,悪寒戦慄を伴わない38℃の発熱と嚥下時痛を認めたため,A診療所を再受診し,クラリスロマイシンとレボフロキサシンを各1週間ずつ内服したところ,高熱は改善したものの,嚥下時痛,乾性咳嗽(夜間増悪,時に嘔吐惹起)と微熱(夕方にMax 37.8℃)は残った.吸入ステロイドも処方されたが,乾性咳嗽は改善しなかった.また同時期より両大腿内側と前腕に痛み・かゆみを伴わない皮疹を認め,体重減少(-3.4kg/5カ月)もきたしていたため,C大学病院より不明熱精査目的で当院を紹介された.
陰性ROS:頭痛・顔面痛,視力障害,顎跛行,後鼻漏感・鼻閉・鼻出血,喀痰・血痰,呼吸苦,動悸,胸痛,嚥下困難,腹痛・便通変化,頻尿・排尿時痛,関節痛・筋肉痛,盗汗,食欲低下.
曝露歴:海外渡航・ペット飼育・転居ともなし,危険な性交渉歴なし.
既往歴:特記すべきものなし.
内服薬:現病歴中の処方のみ,漢方・サプリメント・健康食品の使用なし.
社会生活歴:化学溶剤会社の研究職(主にデスクワーク),2カ月前より禁煙(それまで10~15本/日×14年),機会飲酒のみ.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.