特集 今日の外科―連携のための最新知識
【各論】
消化管外科(鏡視下手術も)
林 弘人
1
,
柳井 秀雄
1
,
佐藤 穣
2
1独立行政法人国立病院機構関門医療センター外科 臨床研究部
2独立行政法人国立病院機構関門医療センター外科 総合診療部
キーワード:
表在癌
,
早期癌
,
EMR/ESD(J1)
,
VATS-E(J2)
,
MIS
Keyword:
表在癌
,
早期癌
,
EMR/ESD(J1)
,
VATS-E(J2)
,
MIS
pp.307-309
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102806
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消化管外科領域における最も大きな変革は内視鏡外科手術の登場であろう.多くの癌手術において,拡大手術に向かう時代を経て,縮小,低侵襲手術へと術式が変遷してきた.しかしながら癌手術である以上,同時に遠隔成績の向上も求められる.ここに“minimally invasive surgery(MIS;One more JIM参照)”の概念が提唱され始めた1).すなわち,「最小限の創で,最大限の治療効果をもたらす手術手技」と定義できよう.日本内視鏡外科学会の「内視鏡外科手術に関するアンケート調査」によると,2011年の胃癌症例に占める内視鏡下手術の比率は27.9%,同じく大腸癌では46.8%であったと報告されている.内視鏡下手術の特長は,小さな創で手術を行うので,術後の疼痛,整容性,回復に有利であること,また拡大視効果,共同視効果により繊細な郭清,機能温存が図れることなどがあげられる.本稿では消化管外科,とくに食道癌,胃癌,大腸癌を取り上げ,診断から治療あるいは最近の話題について概説する.
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