消化管がん検診・スクリーニングの手引き
VⅡ 消化管がんの検診・スクリーニングにおけるトピックス ❼ 頭 頸部・食道領域のスクリーニング,知っておくべき基本
青山 直樹
1
,
富岡 利文
2
,
矢野 友規
1
1国立がん研究センター東病院消化管内視鏡科
2国立がん研究センター東病院頭頸部外科
キーワード:
スクリーニング
,
観察手順
,
頭頸部
,
食道
,
表在癌
Keyword:
スクリーニング
,
観察手順
,
頭頸部
,
食道
,
表在癌
pp.1071-1079
発行日 2021年7月15日
Published Date 2021/7/15
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001891
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
頭頸部癌や食道癌は,胃癌と比較すると頻度が低く,対策型検診の対象にはなっておらず,検診で発見されることは少ない.胃癌内視鏡検診の導入によって,上部消化管内視鏡検査で観察できる頭頸部や食道領域の癌が発見されることが期待される.頭頸部・食道領域は早期癌であれば,内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD),内視鏡的咽喉頭手術(ELPS)などの低侵襲な治療で根治が望めるようになってきており,検診における早期発見のメリットは非常に大きい.一方で,頭頸部・食道領域の観察はやや侵襲的となる場合があり,正確な診断には慣れと工夫が必要である.また頭頸部癌と食道癌には共通する特徴的なリスク因子があり,ハイリスク症例の絞り込みが重要となる.本稿では頭頸部・食道領域のスクリーニング検査に際して,知っておいたほうがよい基本やコツについて概説する.
Copyright © 2021, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.