異端とグローバルスタンダード アメリカ医療はどこへ行くのか?・2
あえて共和党の医療政策について考える
森井 大一
1
1エモリー大学公衆衛生大学院医療政策&マネジメント学科
pp.161-163
発行日 2013年2月15日
Published Date 2013/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102756
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「対案」はどこにあるのか
かくしてオバマ大統領のAffordable Care Act(ACA)*1は国民の信任を得た形となった.さすがの共和党も,今回ばかりは「この話はもう終わった」とこれ以上の抵抗をしないことを宣言した.ここであえて,「共和党の対案とはなんだったのか」について考えてみたい.信任の意味を考えるにあたって,対案を検討せずに済ますことはできないからである.
とはいえ,「そもそも対案なるものがあったのか」というところからこの問いを始めねばならない.なぜなら,多くのアメリカ人にとって,問題は「ACAが破棄されるかどうか」に集約されていたからだ.
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