JIM Lecture 法医学教室直伝 日常診療を「解剖」する!・⑥【最終回】
死体検案の見方と法医学へのいざない
古川 智之
1
1滋賀医科大学社会医学講座法医学部門
pp.690-692
発行日 2012年9月15日
Published Date 2012/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102605
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最終回は死体検案の見方についてのお話です.
日本では毎年約100万人が死亡し,そのうち病院以外の場所で不慮の死を迎える人は年間約15万人にのぼっています.ところが,かなり事件性が疑わしいご遺体でも日本では司法解剖に回されないケースが多く,2007年の司法解剖率は3.8%にとどまっています.解剖に回らないご遺体に関しては外表のみで依頼された先生方が死体検案を行い,死体検案書を作成されるわけです.
さて,死亡診断書・死体検案書を作成するには死亡推定時刻,死因を決定しなければなりません.詳細は成書に譲り,本稿では基本的で重要な部分に特化して端的にお話ししたいと思います.
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