特集 公衆衛生と監察医制度
[インタビュー]死体検案の問題点は何か?
上野 正彦
1
,
林 謙治
2
,
高鳥毛 敏雄
3
1前東京都監察医務院
2国立保健医療科学院
3大阪大学大学院医学系研究科社会環境医学
pp.275-281
発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100061
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林 わが国の検死制度は明治以来変わらず,医師に対しても専門的な教育,訓練,研修等が今まで行われてきてはいません.最近,社会で司法とかかわる様々な問題が生じているにもかかわらず,十分に対処できていないという意見が昨年の国会で出されました.それをきっかけに厚生労働省も側面的に人材育成支援をしていくことを決め,日本法医学会の協力を得て,早速私ども国立保健医療科学院で本年度コース(前半)を開いたところ100名以上の参加者があり,大変ニーズが高いことを実感した次第です.
私ども公衆衛生関係者は,実は監察医制度についてあまりよく知りません.今日は『死体は語る』の著者で前東京都監察医務院長の上野正彦先生に,主に死体検案の問題点についてお話を伺えればと思います.
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