特集 公衆衛生と監察医制度
死体検案に関する研修
曽根 智史
1
1国立保健医療科学院公衆衛生政策部
pp.292-295
発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100064
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平成14年度厚生労働科学特別研究事業「警察医・監察医の鑑定等に関する研究」および平成15年度医療技術評価総合研究事業「死体検案業務の質の確保等に関する研究」の研究成果を踏まえ,平成16年度に全国の警察医(警察協力医)など検案業務に携わる機会の多い医師を対象として,国立保健医療科学院を会場に「死体検案講習会」を実施したので,本稿にてその概要・講習内容と受講者による評価を報告する.
概要
本講習会は,全国における死体検案業務の充実を図ることを目的としている.対象者は,全国の警察医(警察協力医)など検案業務に携わる機会の多い医師である.全国の郡市医師会等を通じて参加者募集を行った.
講習会は大きく3つの部分からなる.まず,2004年9月に講義を中心とした講習(前半)を2日間行う.その後,受講者各自で東京都監察医務院や大阪府監察医事務所等における監察医業務や,大学医学部の法医学教室における法医学解剖等の見学実習を実施する.その上で,2005年2月に実習内容の報告とそれに対する討議を中心とした講習(後半)を実施する.これら3つの部分すべてを修了した者に,修了証書が授与されることになる.前半および後半部分は,国立保健医療科学院で実施される.受講料は無料である.
9月の講習会前半には130名,2月の後半には111名という多数の医師が参加した.
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