Editorial
医師に求められる一般教養を再考する
福井 次矢
1
1聖路加国際病院
pp.165
発行日 2011年3月15日
Published Date 2011/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102116
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L. ArnoldやD. Sternらの言う医師のプロフェッショナリズムの4項目,Excellence(絶え間ない向上心),Humanism(患者の考え・価値観の理解と表出),Altruism(患者優先),Accountability(説明責任)からも明らかなように,医師には自発的かつ自律的な生涯にわたる学習が求められる.医師が学ぶべき領域について,最近考えるところがあり,本号の特集に至った.
臨床医に求められる学習領域を二つに分けることができ,一つはComponent Learning(要素の学習)で,もう一つがSystems-based Learning(組織の学習)である.最初のComponent Learningとは,患者のニーズを知る,最新の正しい医学知識・EBMを身につける,特定の身体所見や検査の解釈ができる,治療を選択し,実際に診断手技や治療手技ができる,などであり,いわば一人の医師で完結するものである.
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