特集 新カリキュラム一般教養の展望
産業人のための一般教養教育
杉 政孝
1
1立教大学
pp.26-28
発行日 1967年4月1日
Published Date 1967/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905796
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はじめに
看護教育の形態及び内容についての改正は,ここ数年来の懸案であったが,とりあえず三年制の看護学校の教育課程及び教育内容についての改正案がまとまり,いよいよ昭和42年度より実施されることとなった。その改正案によれど,いくつかの注目すべき変更が行われているが,なかでも一般教育課目,外国語,体育を含むいわゆる一般教養課程の内容が充実され,その授業時間数およびそこで教えられるべき主な項目が明確に示されたことは画期的な変化である。看護婦養成という明かな職業教育課程の中において,一般教養の教育は,そもそも何を意図するものであり,さらに,その実際の教育はどのように行われれば良いのかを,これからの看護学校の教務担当者はここで慎重に考えておかなくてはならないであろう。
看護教育にたずさわる人びとにとっての良き協力者であろうとするこの「看護教育」においても,そのような問題意識にこたえていち早く本号より一般教養教育についての特集を企画したのであるが,私はこの小論において,他の産業に就職する人びとが受けている一般教養の教育の実情を要約しながら,それとの比較において,看護教育における一般教養教育の問題点やその意味を相対的に考えてみることにしたい。
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