特集 疲れとだるさ
【診断】
オーバートレーニング症候群
川原 貴
1
1国立スポーツ科学センター
キーワード:
オーバートレーニング症候群
,
トレーニング負荷
,
回復
,
疲労
,
POMS(J1)
Keyword:
オーバートレーニング症候群
,
トレーニング負荷
,
回復
,
疲労
,
POMS(J1)
pp.844-846
発行日 2010年11月15日
Published Date 2010/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102030
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Case
自己記録更新の後にオーバートレーニング症候群に陥った長距離選手
患者:24歳,男性.
既往歴:とくになし.
現病歴:9月箱根駅伝を目指し,200~400kmだった月間走行距離を640kmに増やした.10月は好調で自己記録をたびたび更新した.11月も成績は良かったが,疲労が抜けきれない感じがあった.12月かぜをひいた後に初マラソンに出場し,疲労症状が悪化,練習もほとんどできなくなった.大学の保健センターを受診したが,検査などでは異常はなかった.歩行中に失神,不眠となり昼夜逆転,日常生活に支障をきたし,7月に1カ月入院.検査などでは異常なく,自覚症状が軽快したため退院したが,練習をするとすぐ息があがり,回復することなく引退した.
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