肝癌撲滅最前線
診断 MRIによる質的診断法の進歩
佐野 勝廣
1
,
市川 智章
1山梨大学 医学部放射線科
キーワード:
肝細胞癌
,
腫瘍再発
,
Gadoxetic Acid
,
Ferumoxides
,
拡散MRI
,
早期診断
Keyword:
Carcinoma, Hepatocellular
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Early Diagnosis
,
Diffusion Magnetic Resonance Imaging
,
Gadolinium Ethoxybenzyl DTPA
pp.646-650
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009341884
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拡散強調像は、古典的な多血性肝細胞癌では高信号を呈し、分化度推定やTACE/RFA後の局所再発診断に有用である。肝特異性造影剤である超常磁性酸化鉄製剤(SPIO)は、Kupffer細胞に取り込まれ、Gd-EOB-DTPAは肝細胞へ取り込まれる特徴がある。Gd-EOB-DTPA造影MRIは、古典的な多血性肝細胞癌の検出率においては他のモダリティと同等に検出率が高い。Gd-EOB-DTPA造影MRIは、早期肝細胞癌検出率においては現存する画像診断法の中でもっとも高く、dysplastic noduleと早期肝細胞癌の鑑別能は、最新病理診断基準に基づく信頼性が高い病理診断と、高率で一致する。
©Nankodo Co., Ltd., 2009