特集 診療を変える新しい薬2010
【新しい投与法と工夫】
クラビットⓇによる500mg 1日1回投与―高投与量抗菌剤薬物療法
藤田 次郎
1
1琉球大学大学院医学研究科感染症・呼吸器・消化器内科学(第一内科)
キーワード:
痙攣誘発作用
,
血糖低下
,
QT延長
,
光毒性
Keyword:
痙攣誘発作用
,
血糖低下
,
QT延長
,
光毒性
pp.254-257
発行日 2010年4月15日
Published Date 2010/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101889
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クラビットⓇ500mg,および250mgは2009年7月に発売された抗菌薬であり,細菌のDNA gyrase(J1)に作用することによって殺菌作用を示すニューキノロン系抗菌薬である.とくに呼吸器感染症の起炎菌に有効なことからレスピラトリーキノロン系薬とも呼ばれる.クラビットⓇは広いスペクトラムを有していること,経口投与でも高い血中濃度が得られること,1日1回投与が理想的な投与法であるとされていること,さらにβラクタム系薬やマクロライド系薬に対して耐性となった肺炎球菌の比率が増加しつつあることから,500mg 1日1回投与は世界中で広く用いられている.
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