今月の主題 体液・電解質補正の実際
輸液の基本的ルール
Mgの投与量
吉田 政彦
1
1順天堂大学医学部・内科
pp.950-951
発行日 1986年6月10日
Published Date 1986/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220390
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マグネシウム(Mg)欠乏症をきたす疾患は多数あり,日常臨床上無症候性ないし潜在性Mg欠乏症が見逃されていると思われる1).これにはいくつかの理由がある.すなわち,Mg欠乏症自体の診断が難しい,Mg欠乏症に固有ないし特徴的症候,症状が少ない,他の電解質に比べ血清Mgの測定される頻度が少ない,原疾患由来の病態に被い隠されてしまうことなどである.
軽症Mg欠乏例では,食事摂取可能であれば経口的にMgの豊富な肉,魚,緑色野菜,穀物などでとらせることで充分量のMgを補充できる.Mg欠乏の著しい症候性Mg欠乏例に対しては非経口的にMg塩で治療が必要となり,この治療法が安全で効果的である.
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