特集 診察の終わりにこの質問!―ライフサイクルの視点から
One more JIM
pp.56-57
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101837
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Q1 子育て支援の重要性はわかりますが,忙しくてそんな時間がつくれません.
A1 おっしゃる通りです.医師不足の解消がない限り根本的解決はないと思います.しかし,プライマリ・ケア医の強みは,継続的に関われることです.今すべての問題に対処しなくてもいいのです.
少し余裕のある時に1回じっくり話を聞けば,信頼関係が作れます.「いざとなれば○○先生が相談にのってくれる」という安心感だけでがんばれるお母さんも多いのです.
診察の終わりにちょっとした「間」をつくることも有効です.混んでいる時に「他に何かありますか?」と聞いて長い相談が始まると困るという時は「薬を出しますね」の後「向こうでお待ちください」を言うまでの間カルテを記入しながら数秒の間をおきます.ぜひしたい話があればしてくれるし,今日でなくてもいいなら遠慮してくれるかもしれません.
それでも,もしお母さんがせっぱつまっているなら何とか時間をつくって話を聞きましょう.
(和田浩→p16)
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