特集 非専門医のための糖尿病診療 最新のエビデンスとともに
血糖はどこまで管理すべきか?
新保 卓郎
1
1国立国際医療センター研究所医療情報解析研究部
キーワード:
血糖コントロール
,
糖尿病
,
ACCORD
,
ADVANCE
,
J-DOIT3
Keyword:
血糖コントロール
,
糖尿病
,
ACCORD
,
ADVANCE
,
J-DOIT3
pp.502-506
発行日 2009年7月15日
Published Date 2009/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101723
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従来のガイドラインの記載
「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン」1)では,糖尿病治療の目標は,糖尿病症状を除くこと,合併症を予防すること,健康人と同様なQOLを維持すること,健康人と同様な寿命を全うすること,と記載されている.このためには,良好な血糖コントロールが必要だが,どのレベルの血糖コントロールまで必要かが問題となる.
血糖コントロールの「優」とは,健常人の正常上限値に基づいて,HbA1c 5.8%,空腹時血糖110mg/dl,食後2時間血糖値140mg/dl未満とされている.また,血糖コントロールの「良」とはKumamoto study2)の結果に基づいて,HbA1c 6.5%,空腹時血糖130mg/dl,食後2時間血糖値180mg/dl未満とされている1).とくにHbA1cに基づいた血糖コントロールが重要とされる.患者個々の特性に配慮しつつ,優や良の血糖コントロールを目標とするべきと記載されている.
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