下げるだけではない血糖コントロール -疫学からみえてくる実践

▪United Kingdom Prospective Diabetes Study（UKPDS）では，2型糖尿病の厳格な血糖コントロールが心血管疾患リスクを低減することを示唆したが，統計的に有意ではなかった．

▪これを検証するThe Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes（ACCORD）試験では，強化療法群で総死亡率が22％，心血管死亡率が35％増加し，早期に中止された．

▪一次アウトカムは有意に減少せず，強化療法群で重症低血糖が高頻度に発生した．

▪これにより，強化療法が重症低血糖と死亡リスク増加をもたらすことが示され，さらに低血糖は不整脈，心血管疾患リスク，死亡リスク，認知機能障害，QOL低下と関連することが報告されている．