特集 非専門医のための糖尿病診療 最新のエビデンスとともに
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pp.551
発行日 2009年7月15日
Published Date 2009/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101734
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Q1 SU薬は膵β細胞の疲弊を招くといわれています.上手な使い方を教えてください.
A1 中途半端な使用で高血糖を遷延させないことが何よりも肝要です.逆にいえば,必要な症例には十分量のSU薬で血糖値をきちんと下げることが大切です.
SU薬による低血糖で食欲が増し,間食が増えることが強調されていますが,だからといってインスリン非分泌系薬剤のみで十分な血糖コントロールが得られない状態を放置すべきではありません.SU薬の血糖降下作用は強力,かつ確実ですので,HbA1c 1%以上の低下が期待できます.
高血糖とSU薬によるダブルの刺激は膵β細胞を疲弊させますので,膵を疲弊させないためには食前の血糖値をしっかりと正常化させることが重要です.SU薬を使用するからには,HbA1c 6.5%未満を目指してください.もちろん,食事療法,運動療法の徹底によりインスリン需要を減らし,最小限のSU薬にとどめることも大切です.
(山守 育雄→p524)
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