特集 変貌する感染症
【トピックス】
B型急性肝炎の現在と今後
矢野 公士
1
,
玉田 陽子
1
,
長岡 進矢
1
,
八橋 弘
1
1国立病院機構長崎医療センター 臨床研究センター肝炎治療研究室
キーワード:
B型急性肝炎
,
genotype A
,
ユニバーサルワクチネーション
Keyword:
B型急性肝炎
,
genotype A
,
ユニバーサルワクチネーション
pp.588-590
発行日 2008年7月15日
Published Date 2008/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101464
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急性肝炎の変遷
国立病院(現 独立行政法人国立病院機構)急性肝炎共同研究班では,1976年以降,参加施設に入院したすべての急性ウイルス性肝炎症例を登録し,適宜その時代に見合った解析を加えている.この集計はいわば定点観測的に行われている,わが国の急性肝炎の変遷を示す調査結果となっている.
この研究班の調査結果によって得られたB型急性肝炎の年次推移を図1に示す.急性肝炎の中でB型急性肝炎の占める比率は27.5%であり,非ABC型と並んでA型肝炎に次ぐ頻度である.1990年代前半に減少傾向を示すかと思われたが,最近10年間では増加傾向を示している.
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