特集 変貌する感染症
人畜共通感染症の診断と治療―O157,狂犬病,E型肝炎,Q熱など
高橋 洋
1
,
渡辺 彰
2
1坂総合病院呼吸器科・感染症科
2東北大学加齢医学研究所抗感染症薬開発研究部門
キーワード:
保菌動物
,
感染経路
,
狂犬病
,
E型肝炎
,
Q熱
Keyword:
保菌動物
,
感染経路
,
狂犬病
,
E型肝炎
,
Q熱
pp.568-571
発行日 2008年7月15日
Published Date 2008/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101459
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Case
上気道炎症状で発症した急性Q熱症例
症例:15歳,男性.
生活歴:イヌを飼育.
既往歴:特記事項なし.
現病歴:発熱,湿性咳嗽,咽頭痛が出現し,T病院外来を受診.急性上気道炎として処方を受ける.1週間ほど倦怠感が遷延したが改善.
診断:本症例は初診時のコクシエラⅡ相菌IgG抗体価は陰性だったが,咽頭ぬぐい液でコクシエラがPCR陽性となった.後日抗体価を追跡したところ陽転(IgGで160倍)が確認され,急性Q熱の診断となった.本人,家族の了解を得てペットの検査も施行したところ,保菌が確認された.また患者の兄も少し前に原因不明の発熱が続いたとのことで,検査を追加したところ,抗体陽性が確認された.
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