特集 ホームレスを診る
【ホームレスによくみられる疾患】
ホームレスの皮膚疾患
鳩貝 健
1
,
塚田 信廣
1
,
陳 科栄
2
1東京都済生会中央病院内科
2東京都済生会中央病院皮膚科
キーワード:
シラミ
,
疥癬
,
蜂窩織炎
,
アルコール多飲
,
皮膚悪性腫瘍
Keyword:
シラミ
,
疥癬
,
蜂窩織炎
,
アルコール多飲
,
皮膚悪性腫瘍
pp.305-307
発行日 2008年4月15日
Published Date 2008/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101392
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Case
他患者・スタッフへ感染した角化型疥癬の1例
患者:70歳,男性.
病歴:2年前に息切れを契機に他院でCOPD(chronic obstructive pulmonary disease)を指摘されたが,その後症状が軽度のため放置し,簡易宿泊所で生活していた.今回,労作時呼吸困難感が出現しCOPDの急性増悪の診断で入院となった.入院時全身に落屑を伴う発赤を認め,当初,自家感作性皮膚炎の診断でステロイド・保湿剤を外用したが改善傾向を認めなかった.再度皮疹の鏡検で疥癬虫を検出し角化型疥癬と診断,ストロメクトール®内服およびオイラックス®外用で軽快した.入院後,同病棟の患者4人,看護師2人が強い瘙痒感を自覚,通常型疥癬と診断され,同患者からの感染と考えられた.
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