総合外来
救急搬送―プライマリ・ケアから高次医療機関への転送
鈴木 秀人
1
1東京都福祉保健局医療政策部救急災害医療課
pp.784-787
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101252
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東京都の離島である伊豆小笠原諸島の診療所では,島内で対応困難な急患発生時には緊急ヘリコプター(飛行艇)による内地高次医療機関への患者搬送を行っている.人口数百人~数千人クラスの離島の診療所では,一般にマンパワーや設備の問題で,継続入院やさまざまな検査を行いたくても制約を伴うことが多い.救急搬送は一般的に2~3次救急レベルの疾患が多いが,患者の状態やその他の状況につき決してその限りではない.天候にも大きく左右され,搬送の適否を一人で判断することは離島医師にとって大事な職務である1)と同時に大きなストレスでもある.
筆者は1999年に自治医科大学を卒業後,3年間の多科ローテート研修を経て卒後4年目より伊豆小笠原諸島の離島診療所に4年間勤務した.その中で経験した救急搬送の実例をもとに,プライマリ・ケア全般を行う診療所から病院への転送のポイントなどについて言及,考察する.
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