Update´04
[第27回日本プライマリ・ケア学会印象記] プライマリ・ケアはどこへ
北西 史直
1
Huminao Kitanishi
1
1NTT東日本病院伊豆リハビリテーション科回復期病棟
pp.783
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101022
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今年度から新医師臨床研修制度がスタートした.原則としてすべての臨床医が,厚生労働省が定めたガイドラインに沿って2年間の研修を行うこととなる.ずばり,研修の目標は「プライマリ・ケア」の修得である.研修後,多くは何らかの専門科に分かれ,さらなる研修の道に進むであろう.理屈上は多くの(すべての?)医師がプライマリ・ケアも専門診療も両方できることになる.
では,プライマリ・ケアを志す医師(プライマリ・ケアの専門医)は単なる非専門医の総称になるのであろうか.多くの方が,この場合のプライマリ・ケアは基本的臨床能力のことをいっているにすぎないと反論されるであろう.では,本当の意味でのプライマリ・ケアとは何であり,プライマリ・ケア医を目指す者は何を身につければよいのだろうか.そろそろ,この点を目に見える形で医学会のなかに呈示する時期ではないかと思う.
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