動き
「第47回日本犯罪学会総会」印象記
安部 哲夫
1
1獨協大学法学部刑事法・刑事政策
pp.610-611
発行日 2011年6月15日
Published Date 2011/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101899
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「第47回日本犯罪学会総会」は,2010年11月27日(土),藤田眞幸会長(慶應義塾大学医学部法医学教室教授)のもと,東京都新宿区信濃町の慶應義塾大学病院新棟11階大会議室にて開催された。本学会総会は,①心理学,②精神医学,③法科学,④法医学,⑤法学・社会学の5つの部門からの個別報告を中心に構成されている。それぞれの部門に固有の学会が複数存在し,専門的な活動を展開しているが,本学会では,その学問的成果に耳を傾け,学際的ないしは総合的に,犯罪に関する知見の交流の場として,さらには警察・司法・矯正・保護といった実務にも影響を与えるものとして継続的な活動を行ってきた。また例年,この総会において,その年度に最も関心の高いテーマを設定し,シンポジウムを開催している。後述のように,本総会でのシンポジウムは,「テロリズムとその対策」をテーマに開催された。以下,個別報告の概要を紹介する。
心理学部門における個別報告は,小林寿一氏(科学警察研究所)を座長に進行され,①蓑下成子氏(川村学園女子大学文学部)他による「保護責任者遺棄に陥った夫婦のロールシャッハ・テスト比較」,②平間さゆり氏(川村学園女子大学大学院)他による「鳥獣戯画物語作成課題における被疑者3名の事例検討」,③菅原歩氏(国際医療福祉大学大学院)他による「摂食障害傾向のある者の盗みと罪悪感および親の養育態度との関連」が報告された。
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