特集 家庭医のためのウイメンズ・ヘルス読本
【主訴からのアプローチ―病歴でどこまで迫れるか】
①陰部のかゆみと痛み
橘 有郁子
1
1Family Medicine Resident Department of Family & Community Medicine Lancaster General Hospital
キーワード:
外陰部視診
,
腟鏡診
,
腟分泌物の顕微鏡検査
,
リトマス紙
Keyword:
外陰部視診
,
腟鏡診
,
腟分泌物の顕微鏡検査
,
リトマス紙
pp.308-310
発行日 2007年4月15日
Published Date 2007/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100875
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Case
外陰部のそう痒感を主訴に来院した
23歳の女性
患者:23歳,生来健康,妊娠15週の妊婦.
病歴:1週間前の来院にて尿路感染と診断され,抗菌薬内服を続けるも,その後外陰部のそう痒感を主訴に再来院.排尿時の陰部の灼熱感,白色帯下を訴える.
身体所見:平熱.腹部所見は特記すべきことなく,背部に叩打痛なし.腟鏡診にて腟粘膜の発赤と,腟粘膜へのカッテージチーズ様の分泌物の付着を認めた.
病歴でのポイント
年齢層(妊娠可能年齢層,高齢者),性交歴(最近パートナーが変わったかなど),妊娠,現病歴,抗菌薬使用,経口避妊薬内服,生活環境の変化(新しい洗剤や下着を使いはじめていないか),腹痛や排尿に伴う症状の有無.また帯下のある場合は,その量や色調,においの変化など.
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