患者の論理・医者の論理10
「治る」と「治す」―かぜの抗生剤問題
新保 卓郎
1
1京都大学医学部附属病院総合診療科
pp.79-81
発行日 2004年1月1日
Published Date 2004/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100780
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Case
30歳男性が感冒様症状で受診した.5日前から黄色の鼻漏,咽頭痛,咳,黄色の痰がある.発熱はない.既往歴はアレルギー性鼻炎.喫煙は20本/日.2週間後から出張があり早く治したいという.診察では血圧110/80 mmHg,脈拍80/分 整,体温は37.1℃,呼吸は正常安静呼吸.副鼻腔の圧痛なし,咽頭発赤あり,後鼻漏あり.扁桃腺は軽度腫脹するが滲出物は付着せず.頸部リンパ節触知せず.心音純,肺野清明.
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