特集 健診で異常を指摘された人へのベストガイド
【がん検診での異常】
がん検診での異常―腫瘍マーカー
大久保 昭行
1
1財務省印刷局東京病院健康管理科
キーワード:
腫瘍マーカー
,
偽陽性
,
偽陰性
,
癌リスク
,
ベイズの定理
Keyword:
腫瘍マーカー
,
偽陽性
,
偽陰性
,
癌リスク
,
ベイズの定理
pp.355-357
発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100592
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
癌検診における腫瘍マーカーの意義
腫瘍マーカーは,癌細胞の出現に関連して産生量が増加し,その検査が癌の診療に役立つと考えられている物質である.しかし,腫瘍マーカーは,早期癌では高値にならない場合(偽陰性)が多く,良性疾患でも高値になる場合(偽陽性)があるため,発癌のリスクが高くない人を対象に行う癌のスクリーニング(癌検診)には役立たない.これに対し,発癌のリスクが高い人を対象に行う癌検診では,腫瘍マーカーは癌の早期発見に役立つ.
癌検診では,他のスクリーニング検査と併用して,AFP,CEA,CA19-9,PSAなどの腫瘍マーカーが測定されることが多いので,主としてこれらの腫瘍マーカーについて述べる.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.