特集 ジェネラリストのキャリアパス “初期研修”から“後期研修”へ
【ジェネラリストのキャリアパス】
長崎医療センター―ローテート研修と離島医療
山西 幹夫
1
,
宮下 光世
2
,
大角 光彦
3
1長崎県福祉保健部医療政策課 離島・へき地医療支援センター
2長崎医療センター
3長崎医療センター総合診療科
キーワード:
ローテート研修
,
離島医療
,
コミュニケーション能力
,
サブスペシャリティ
Keyword:
ローテート研修
,
離島医療
,
コミュニケーション能力
,
サブスペシャリティ
pp.543-547
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100373
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Question & Answer
Q:ローテート研修がもたらす効果は?
A:患者を全人的に診ることができる基本的な診療能力の修得と,コミュニケーション能力の向上.
経歴
全国一の離島県である長崎県では,離島医療の向上をめざして離島医療圏組合(J1)を設立し,離島基幹病院の整備にあたってきた1).長崎県の自治医科大学卒業生は,離島医療圏組合病院(J2)に勤務することが義務付けられ,私もその1人として離島医師をめざしてきた.
自治医科大学卒業後は国立長崎中央病院(現国立病院機構長崎医療センター)で2年間の初期臨床研修を行い,その後離島医療圏組合の医師として同組合奈留病院で3年間(内科・小児科),同生月病院(現平戸市立生月病院)で2年間(内科・小児科),同上五島病院で7年間(内科)離島勤務をした(図1).この間に,各1年の再研修・再々研修期間を取得して,自らのスキルアップを行ってきた.私の場合は,離島基幹病院の内科医として,基本的スタンスとしては,内科一般およびそれ以外に自分のセールスポイントとなる得意分野(サブスシャリティ)を持つことを目標として研修してきた.現在は県の離島・へき地医療支援センター長として,へき地医療支援機構の専任医師の業務に加え,医師の確保や代診業務をするなど,離島診療所の支援に携わっている.今回のテーマである“ジェネラリスト”に私があてはまるかわからないが,離島医師と総合医は共に保健・医療・福祉を包括した幅広い知識と技術が要求され,相通じるものがあると考える.
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