明日からできる「物忘れ外来」【第2回】
アルツハイマー病診断のコツ②―困った時に考えること
川畑 信也
1
1成田記念病院神経内科
pp.422-425
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100302
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アルツハイマー病診療で大切なポイントのひとつに,診断困難な患者さんへの対応があります.物忘れ=アルツハイマー病ではありません.アルツハイマー病なのか年齢に伴う心配いらない物忘れなのか判断できないケースでは,家族に現在の病状を説明したうえでその後の経過をみていくことが重要です.アルツハイマー病ならば,必ず進行・悪化していきます.第2回では,①診断が困難な患者さんへの対応,②再来患者さんでアルツハイマー病を発見するコツ,③医療機関を受診したがらない患者さんへの対応について考えていきます.
診断が困難なケース(境界例)に対する考え方と対応
アルツハイマー病診療で最も難しい点は,認知症に進展しているのか年齢に伴う心配いらない物忘れなのか判断できない患者さん,すなわち境界領域に位置する患者さんの診断です.
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