病気のはなし
アルツハイマー病
朝長 正徳
1
1東京大学医学部附属脳研究施設脳病理学
pp.1046-1051
発行日 1988年8月1日
Published Date 1988/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204672
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サマリー
アルツハイマー病はもともと初老期の進行性痴呆を指したが,最近になり,老人に多い老年痴呆のほとんどが,このアルツハイマー病と同じものであることがわかった.アルツハイマー病の原因は不明であるが,家族性アルツハイマー病で第21番目の染色体に異常遺伝子が発見された.また,脳に沈着するアミロイドの遺伝子も21番染色体にある.もう一つの異常であるPHFは,タウとユビキチンから成る.神経伝達物質では記憶系のアセチルコリン経路のみならず,大脳へ投射するノルアドレナリン,セロトニン経路も障害される.
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