What's your diagnosis? 40
目覚めはブラックコーヒーで?
米本 千春
1
,
川島 篤志
1
,
藤本 卓司
1
1市立堺病院 総合内科
pp.255-258
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100264
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病歴
主訴:意識混濁,冷汗.
現病歴:十二指腸潰瘍の既往がある35歳男性.2002年に心窩部痛で近医受診,十二指腸潰瘍診断時の血液検査にて低血糖傾向(最低値 43mg/dl)を指摘され,2003年7月に当院紹介となった.外来精査では下垂体-副腎機能に低下を認めず,低血糖症状も全く認めないため,経過観察されていた.2004年4月14日朝,予定時刻に起床できず妻に起こされたが,呼びかけに対する応答不明瞭,意識混濁状態であった.砂糖入り飲料摂取で症状は消失したものの,15日,16日の朝にも同様の症状を認めた.16日夕にはふらつきと冷汗が出現し,砂糖内服で改善した.精査加療目的にて4月22日入院となった.
Review of Systems:あり;冷汗,振戦,意識混濁.なし;動悸,空腹感,肥満,過食,体重変化,発熱,皮膚の色素沈着,倦怠感,寒がり,声の変化,眉毛脱落,便秘,浮腫,皮膚乾燥,四肢麻痺,陰毛・腋毛脱落,性器萎縮,上部消化管手術歴,嘔気・嘔吐,先行感染. 既往歴:十二指腸潰瘍(1992,2002年).家族歴:特記事項なし.アレルギー:なし.喫煙歴:20本/日×15年.飲酒歴:ビール350ml/日.職歴:電車の運転手.投薬:なし.
身体所見
身長180cm,体重80kg,血圧112/68mmHg,脈拍72/分整,体温36.1℃,呼吸数22/分,貧血・黄疸なし,口腔内異常なし,甲状腺腫大なし,表在リンパ節触れず,心音は整で心雑音なし,呼吸音は清,腹部は平坦,軟,腸音正常,圧痛・反跳痛・筋性防御なし,肝・脾触知せず.四肢浮腫なし,皮膚は色素沈着・乾燥なし,眉毛・腋毛・陰毛の脱毛なし,神経学的異常なし.
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