JIM Report 【ありのままの米国臨床留学記②】
次のステップを意識して
松永 直久
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1UCLA-Affiliated Program in Infectious Diseases
1UCLA-Affiliated Program in Infectious Diseases
pp.310-316
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100274
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日本では見慣れない疾患
鎌状赤血球症,薬物中毒,HIV.
米国でのインターン開始当初,日本で研修していた時にはほとんど出会わなかった上記のような疾患が,当たり前のように何人も入院してきた時には絶望感に襲われました.何にポイントを絞って問診と診察を行い,治療プランを立てていったらいいのか見当がつかなかったのです.今考えると,米国で働き始めた当初は,うろたえるばかりの毎日でした.ところが,上のレジデントにとっては,むしろ「型」通りに診ていけばいいという感覚だったようで,逆にそのような入院患者さんが来ると喜んでいたのが印象的でした.しかし,私のようなインターンでも,何人も似たような患者さんを受け持つなかで,「型」を学び,標準化された治療を教育されていくことで,最初はどうしたらいいのか見当もつかなかった疾患が,ある程度自信を持って診られるようになっていきました.
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