特集 ケーススタディ 不明熱
ケーススタディ
発熱+難聴+体重減少+CRP高値の60歳男性
八田 和大
1
1天理よろづ相談所病院総合内科
キーワード:
不明熱
,
難聴
,
Cogan症候群
,
大動脈炎
,
18F-FDG PET
Keyword:
不明熱
,
難聴
,
Cogan症候群
,
大動脈炎
,
18F-FDG PET
pp.744-746
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100154
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Case
患者:60歳,男性.
主訴:難聴,発熱,体重減少.
既往歴:20歳時に尿路結石,40歳頃にDIPにて造影剤アレルギー歴あり.
現病歴:来院4カ月前より両側難聴,体重減少あり.近医を受診するが原因不明で放置していた.1カ月前より微熱が出現し,再度近医を受診するも原因わからず某大学病院総合内科を受診.血液検査,全身CT,Gaシンチグラフィなどの全身検索を施行するも熱源となる異常は認められず,当院総合内科外来を受診した.
身体所見:血圧148/82 mmHg,脈拍94/分整,体温36.7℃,眼球結膜に充血あり,難聴あり,頸動脈雑音聴取せず,両側橈骨動脈触知良好,心肺腹部に異常なし,全身筋把握痛なし.Weberテスト;偏移なし.Rinneテスト;両側陽性.検査所見:Hb 11.1 g/dl,WBC 6,400/μl,Plt 34.5×104/μl,CRP 15.3 mg/dl,BUN 15.6 mg/dl,Cr 0.8 mg/dl,TP 8.1 g/dl,Alb 3.5 g/dl,LDH 132 IU/l,AST 27 IU/l,ALT 31 IU/l,T-Bil 0.3 mg/dl,ALP 334 IU/l,CK 31 IU/l,ESR 121 mm/hr,電解質正常.
CRP高値,赤沈亢進と炎症反応を認め,体重減少,1カ月続く発熱より,不明熱,不明炎症の鑑別となった.型どおり膠原病,悪性疾患,感染症が鑑別にあがる.そこで他院での検査結果を問い合わせた.
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