危険がいっぱい―ケーススタディ・医療事故と研修医教育 第11回
体重減少と失神発作の74歳男性
田中 まゆみ
1
1聖路加国際病院内科
pp.2044-2048
発行日 2005年11月10日
Published Date 2005/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100371
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
今回の症例は自宅で失神発作を起こし倒れた翌日、かかりつけ医を受診し、即入院と指示された74歳男性である.
アリス(司会役) 今回の症例は,失神発作を起こした74歳男性です.
エディ 患者は心筋梗塞・糖尿病・高脂血症・重複癌の既往のある74歳男性です.入院前日,台所で大きな物音を聞いた妻が見にきたら居間で患者が倒れていました.妻が助け起こそうとしたときにはもう意識は戻っていたので倒れていたのはものの1~2分間でしたが,後ろ向きに倒れて後頭部と右肘を打っていました.患者は意識を失ったことは自覚していましたが,意識消失の前には動悸や胸痛,痙攣はなかったそうです.翌日かかりつけ医を受診し,すぐに入院を指示されました.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.