特集 災害被災地におけるプライマリ・ケア
JIM Report
新潟中越地震における災害援助医療チームに参加して 一般臨床医としての立場から
木村 琢磨
1
,
森 伸晃
1
,
鄭 東孝
1
,
青木 誠
1
1国立病院機構東京医療センター総合診療科
pp.673-677
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100138
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◆新潟中越地震に際し,われわれは,新潟県川口町で災害援助医療チームとして活動し,救護室での外来診療,巡回,保健・啓蒙活動,往診などを行った.災害時は一般臨床医の役割も大きく,一般臨床医は災害医学総論を修得すべきであり,その教育体制などの整備が急務であると考えられる.
2004年10月23日に発生した新潟中越地震に際し,国立病院機構では被災地への災害援助医療チームの派遣を行い,東京医療センターからも2004年10月25日~11月8日にわたり,計4班の医療チームが参加しました.災害援助というと,ややもすれば救急医の仕事と考えがちですが,実際には阪神・淡路大震災の際にも超急性期以外は診療所や病院などの一般臨床医の役割が大きかったとされ1),米国家庭医学レジデンシープログラムには災害医療の項目が含まれています2).
今回,筆者らは東京医療センター新潟中越地震・災害援助医療チームに参加し,一般臨床医として貴重な経験をしましたので報告します.
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