Japanese
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研究と報告
新潟県中越地震が子どもの行動に与えた影響
Effect of the 2004 Niigata-Chuetsu Earthquake on Children's Behavior
遠藤 太郎
1
,
塩入 俊樹
1
,
鳥谷部 真一
2
,
赤澤 宏平
2
,
桑原 秀樹
1
,
染矢 俊幸
1
Taro ENDO
1
,
Toshiki SHIOIRI
1
,
Shinichi TOYABE
2
,
Kouhei AKAZAWA
2
,
Hideki KUWABARA
1
,
Toshiyuki SOMEYA
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科精神医学分野
2新潟大学医歯学総合病院医療情報部
1Hospital Information Developing Center, Niigata University Graduate School of Medical and Dental Science, Niigata, Japan
2Niigata University Medical and Dental Hospital
キーワード:
Posttraumatic stress disorder
,
Natural disaster
,
Behavior
,
Questionnaire
Keyword:
Posttraumatic stress disorder
,
Natural disaster
,
Behavior
,
Questionnaire
pp.837-843
発行日 2007年8月15日
Published Date 2007/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101040
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抄録
2004年に発生した新潟県中越地震後の子どもの行動変化に影響する因子を明らかにする目的でアンケート調査を行った。対象は,研究の趣旨に同意した688名である。我々は先の研究で,震災後,38%の子どもに行動変化が出現し,行動変化の発現には親の精神状態が影響を与えていることを報告したが,本研究の結果より,けが,病気,家屋の被害などの因子も子どもの行動に影響を与え,さらに親の精神状態が悪いほど行動変化が長期間持続するなどの新たな所見が得られた。震災時における子どもの外傷性精神症状の予防,治療には,物質的な援助や子ども自身のケアとともに,親への精神的サポートも重要であることが示唆される。
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