増刊号特集 泌尿器科 病棟管理マニュアル
Ⅲ.ベッドサイド処置の実際
腎穿刺・経皮的腎造影・腎瘻造設術
秦野 直
1
Tadashi Hatano
1
1琉球大学医学部泌尿器科
pp.101-107
発行日 2002年3月30日
Published Date 2002/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413904586
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1 はじめに
腎は血流の豊富な組織である。したがって安易な気持ちで腎を穿刺すると時に重大な合併症をきたす。穿刺により得られるメリット(診断・治療効果),穿刺による危険性などを勘案して施行するか否かを決定する。穿刺を安全かつ確実に行うためには,腎および周囲組織の解剖を熟知したうえで注意深い操作が必要である。腎穿刺が侵襲のある手技であることを常に認識しておこくとも大切である。一般の手術書では施行の方法しか記載されていないことが多い。しかし腎穿刺ではしばしば予期せぬ事態が発生する。このようなとき応用がきくように本稿ではできる限り操作の理論的裏づけを記すことにした。
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