Japanese
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綜説
腎細胞癌の細胞生物学的特徴と遺伝子変異
Histopathology and Molecullar Genetics of Renal Cell Carcinoma
金山 博臣
1
Hiro-omi Kanayama
1
1徳島大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, The University of Tokushima School of Medicine
キーワード:
腎細胞癌
,
組織学的分類
,
遺伝子変異
Keyword:
腎細胞癌
,
組織学的分類
,
遺伝子変異
pp.975-982
発行日 2001年10月20日
Published Date 2001/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413904530
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発生母地および細胞形態学的特徴に基づいた腎細胞癌の新しい分類が提唱され,腎細胞癌は組織学的に淡明細胞癌,乳頭状腎細胞癌,嫌色素細胞癌,集合管癌に分類されるようになってきた。一方,癌は遺伝子の病気であり,癌遺伝子の活性化や癌抑制遺伝子の不活化により発生し悪性化することが解明されてきた。遺伝性腎細胞癌に対する遺伝子解析や,組織学的特徴と染色体異常および遺伝子変異の関係に対する研究から,腎細胞癌の組織分類と遺伝子変異の関連が明らかになりつつある。さらに,浸潤や転移など悪性度に関する染色体・遺伝子も解明されてきており,分子生物学を導入することにより腎細胞癌の理解がますます深まるものと思われる。
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